「自社のキャラクターでLINEスタンプを作りたい」「お客様に配布して、会社やお店を身近に感じてもらいたい」と考えている企業担当者の方も多いのではないでしょうか。
企業向けLINEスタンプは、企画、デザイン制作、画像データの準備、審査申請という流れで制作します。ただし、有料で販売する場合と、企業の販促施策として無料配布する場合では、利用する仕組みや条件が異なります。
最初に目的と配布方法を決めておくことで、制作後の手戻りを減らせます。
この記事では、企業向けLINEスタンプの作り方を、企画から制作・申請まで順番に解説します。初めて取り組む企業に向けて、使いやすいデザインの考え方や、無料配布を検討するときのポイントも紹介します。
企業でもLINEスタンプを作れる?
LINEスタンプは、個人だけでなく企業でも制作できます。LINE Creators Marketは、個人・企業、プロ・アマチュアを問わず参加できるサービスです。creator.line.me
例えば、自社のマスコットキャラクターに「ありがとう」「おつかれさま」といった言葉を組み合わせれば、日常の会話で使えるスタンプを企画できます。
企業らしさを表現する方法は、会社名を大きく載せることだけではありません。キャラクターの服装、ブランドカラー、仕事に関連する小物などでも、自社の雰囲気を伝えられます。
一方、企業が制作するからといって、どのような広告表現でも使えるわけではありません。通常のクリエイターズスタンプでは、広告・宣伝を目的とする内容や、企業ロゴのみの画像などに制限があります。制作前に、利用するサービスのガイドラインを確認しましょう。LINE Creators Market
企業向けLINEスタンプは、販売・無料配布の方法を先に決める
LINEスタンプの企画では、「誰に、どのように届けるか」を最初に整理します。主な選択肢は、次の3つです。
| 方法 | 主な用途 | 制作前に確認すること |
|---|---|---|
| LINE Creators Marketでの有料販売 | 日常会話で使える自社キャラクターのスタンプを販売する | 制作・審査ガイドライン、販売設定 |
| LINE PRスタンプでの無料配布 | 審査承認済みのクリエイターズスタンプをもとに、数量を設定して配布する | 対象スタンプ、配布数、広告費、配布条件 |
| LINEプロモーションスタンプ | 企業の広告施策として無料・条件付き配布を行う | 広告メニュー、出稿条件、予算、制作規定 |
LINE PRスタンプは、承認済みまたは販売中のクリエイターズスタンプをもとに無料配布する仕組みです。LINEプロモーションスタンプは、企業が広告費を負担し、ユーザーに無料または条件付きで提供する広告商品です。line-sticker.landpress.line.me
「ユーザーが無料で使えること」と「企業が費用をかけずに配布できること」は別です。 無料配布を希望する場合も、イラストの制作費と配布に必要な費用を分けて検討しましょう。
企業向けLINEスタンプの作り方【企画から申請までの6ステップ】
ここからは、通常の静止画スタンプをLINE Creators Marketに登録する流れを中心に解説します。企業向け広告メニューを利用する場合は、そのメニューの制作規定や進行フローに合わせて進めてください。
ステップ1.制作の目的と使ってほしい相手を決める
まずは、LINEスタンプを作る目的を明確にします。
例えば、次のような目的が考えられます。
- 自社キャラクターを知ってもらう
- お客様に親しみを感じてもらう
- キャラクターのファンに日常的に使ってもらう
- 無料配布施策とLINE公式アカウントの運用を組み合わせる
目的とあわせて、使ってほしい相手も決めましょう。家族で使うスタンプと、仕事仲間との連絡に使うスタンプでは、必要な言葉や表情が変わります。
「幅広い人に使ってほしい」という場合も、最初は具体的な利用場面を想定すると企画を進めやすくなります。
例えば、「30〜50代の方が、家族や仕事仲間への返信に使う」と決めれば、丁寧な言葉と日常の挨拶を中心に構成できます。
ステップ2.キャラクターとデザインの方向性を決める
既存の企業キャラクターがある場合は、スタンプとして使いやすい形に整えます。キャラクターがない場合は、自社の商品、仕事内容、地域との関わりなどからモチーフを考えましょう。
例えば、製造業なら作業着や工具、飲食店なら食材や調理道具などを取り入れる方法があります。
この段階では、次の項目を決めておくと、デザインの統一感を保ちやすくなります。
| 項目 | 決めておく内容 |
|---|---|
| キャラクター | モチーフ、名前、性格 |
| 色 | ブランドカラー、文字色 |
| 表情 | 笑顔、感謝、驚き、困り顔など |
| 言葉遣い | 敬語、親しみのある口調、方言など |
| イラストの雰囲気 | かわいい、やさしい、元気、落ち着いた印象など |
最初に代表となるデザインを1〜2点制作し、社内で方向性を確認してから全体に展開すると、修正の負担を抑えられます。
ステップ3.スタンプの個数とセリフを決める
通常の静止画クリエイターズスタンプは、8個・16個・24個・32個・40個から選んで制作します。審査リクエスト後は個数を変更できないため、申請前に構成を確定させましょう。LINE Creators Market
初めて制作する場合は、必要な会話をカバーできるかを基準に個数を決めるとよいでしょう。
例えば、仕事でも日常でも使いやすい8個を企画するなら、次のような構成が考えられます。
| セリフ | 表情・ポーズの例 |
|---|---|
| おはようございます | 笑顔で手を振る |
| ありがとうございます | お辞儀をする |
| おつかれさまです | やさしくねぎらう |
| よろしくお願いします | 両手をそろえて挨拶する |
| 承知しました | うなずく |
| 確認します | メモを取る |
| 少々お待ちください | 時計を持つ |
| 今日もがんばろう! | 元気に拳を上げる |
似た意味のセリフばかりにならないよう、挨拶、感謝、返事、確認、応援などをバランスよく組み合わせるのがポイントです。
ステップ4.規格に合わせて画像を制作する
セリフと構成が決まったら、イラストを制作します。
通常の静止画クリエイターズスタンプでは、スタンプ本体に加え、ショップなどで表示されるメイン画像と、トークルームタブ画像が必要です。
| 画像の種類 | 必要数 | サイズ | 容量 |
|---|---|---|---|
| スタンプ画像 | 8・16・24・32・40個のいずれか | 最大 横370×縦320px | 1画像につき1MB以下 |
| メイン画像 | 1個 | 横240×縦240px | 1MB以下 |
| トークルームタブ画像 | 1個 | 横96×縦74px | 1MB以下 |
画像はPNG形式で、背景を透過して準備します。画像の縦横サイズは偶数、カラーモードはRGB、解像度は72dpi以上が指定されています。また、イラストと画像の外枠の間には、10px程度の余白が必要です。LINE Creators Market
制作中は、拡大した画像だけで判断せず、スマートフォンで使う大きさでも確認しましょう。
細い文字や細かな装飾は、小さく表示すると読みにくくなることがあります。表情とセリフがひと目で伝わるように、要素を整理することが大切です。
ステップ5.LINE Creators Marketに登録して申請する
画像が完成したら、LINE Creators Marketでクリエイター登録を行い、タイトルや説明文などの情報と画像を登録します。その後、審査をリクエストします。LINE Creators Market
企業で運用する場合は、申請前に次の項目を整理しておきましょう。
- アカウントを管理する担当者
- 公開するクリエイター名
- キャラクターや画像の権利者
- 販売・配布方法を承認する責任者
- 担当者が変更になった場合の引き継ぎ方法
タイトルと説明文は、キャラクターや使える場面が伝わる内容にします。
例えば、「毎日の挨拶や仕事のやり取りに使える、○○のスタンプです」といった説明なら、利用場面をイメージしやすくなります。入力できる文字数や表記条件は、登録画面と公式ガイドラインで確認してください。
ステップ6.審査結果を確認し、販売・配布の準備をする
審査で修正を求められた場合は、指摘内容を確認して対応します。
有料販売する場合は、審査で承認された後にリリース操作を行うことで、スタンプショップやLINE STOREで販売を開始できます。LINE Creators Market
LINE PRスタンプを利用する場合は、承認済みのスタンプをもとに、配布数や条件などを設定する別の手続きが必要です。line-sticker.landpress.line.me
キャンペーンに合わせて公開したい場合は、イラスト制作だけでなく、社内確認、審査、修正対応の時間も含めてスケジュールを組みましょう。
企業向けLINEスタンプを制作するときの注意点
宣伝文句を入れる前に、審査ルールを確認する
企業向けスタンプでは、商品名や採用情報などを盛り込みたくなるかもしれません。
しかし、クリエイターズスタンプの審査ガイドラインでは、広告・宣伝目的の内容、ロゴのみの画像、タイトルや説明文へのURL掲載などが不適切とされる項目に含まれています。LINE Creators Market
まずは日常会話で使える内容を設計し、販促を主な目的とする場合は、企業向けの広告メニューも含めて適した方法を検討しましょう。
画像・フォント・キャラクターの利用条件を確認する
外部に制作を依頼したキャラクターや、素材サイトの画像、フォントなどを使用する場合は、スタンプとして販売・配布できる条件になっているか確認が必要です。
LINEの審査でも、第三者の権利を侵害するものや、素材の利用条件に違反するもの、権利者からの許諾を証明できないものなどが確認対象になります。LINE Creators Market
制作会社に依頼する場合も、完成画像だけでなく、編集可能なデータの納品や、今後の追加制作、SNS・印刷物への展開について、事前に相談しておくと進めやすくなります。
社内だけで通じる言葉に偏らない
社内用語や専門用語は、企業らしさを表現できますが、お客様が使う場面を想像しにくいこともあります。
幅広い人に使ってもらうなら、「ありがとう」「了解です」などの定番表現を中心に、業界らしい言葉を一部組み合わせる構成が考えられます。
また、社内向けでも、使う場面によって敬語やくだけた表現への受け止め方は異なります。制作前に複数の社員へセリフ案を見せ、使いやすさを確認するとよいでしょう。
企業のLINEスタンプを無料配布するには?
無料配布を検討する場合は、LINE PRスタンプやLINEプロモーションスタンプなどの仕組みを確認します。
LINE PRスタンプで数量を設定して配布する
LINE PRスタンプは、審査承認済みのクリエイターズスタンプをもとに、8個のスタンプを無料配布できるサービスです。ダウンロード条件は、無条件または指定したLINE公式アカウントの友だち追加から設定できます。
2026年10月時点の公式案内では、費用は1ダウンロードあたり250円、最低50回から利用可能です。50回分なら、配布費用の単純計算は12,500円となり、イラスト制作費などは別途考える必要があります。line-sticker.landpress.line.me
また、設定した配布数に達するか、配布期間が終了すると配布が終わります。URLを案内する相手を絞っても、受け取ったスタンプなどから第三者がダウンロード画面にアクセスできるため、来場者や社員だけへの厳密な限定配布はできません。line-sticker.landpress.line.me
広告施策としてLINEプロモーションスタンプを利用する
企業のキャンペーンとして配布する場合は、LINEプロモーションスタンプも選択肢です。
スタンプショップに掲載するメニュー、自社のWebサイトや商品などから案内するメニュー、ダウンロード数に応じて費用が発生するメニューなどがあります。目的や届けたい相手に合わせて選びます。lycbiz.com
予算や出稿条件はメニューによって異なるため、企画段階で最新の資料や窓口の案内を確認しましょう。
企業向けLINEスタンプの制作費用は何で変わる?
LINEスタンプの制作費用は、キャラクターの有無、スタンプの個数、表現方法、依頼範囲によって変わります。
見積もりを比較する際は、総額だけでなく、何が含まれているかを確認しましょう。
| 費用に影響する項目 | 確認したい内容 |
|---|---|
| キャラクター制作 | 既存キャラクターを使うか、新しく制作するか |
| スタンプの個数 | 何個のイラストを制作するか |
| 表現方法 | 静止画か、アニメーションか |
| 企画 | セリフや構成の提案を含むか |
| 修正 | 修正できる回数と範囲 |
| 申請対応 | 画像の準備、登録支援、審査後の修正を含むか |
| 納品データ | PNGのみか、編集可能なデータも含むか |
| 配布費用 | 無料配布の広告費を含むか |
特に無料配布の場合は、制作費と配布費を分けて見積もることが、予算管理のポイントです。
公開後は、使い方まで伝える
スタンプを公開したら、実際に使える場面を紹介しましょう。
例えば、SNSで「お客様への感謝を伝えるときに」「仕事仲間への返信に」と紹介すると、スタンプの使い方が伝わります。販売・配布ページへのリンクやQRコードも、案内する媒体に合わせて用意します。
クリエイターズスタンプでは、販売数や送信数などの統計情報を確認できます。公開後は確認できる数値と利用者の声をもとに、次の制作に活かしましょう。creator.line.me
無料配布とLINE公式アカウントを組み合わせる場合は、友だち追加後の配信内容も考えておくことが大切です。お役立ち情報やお知らせなど、その企業とつながる理由が伝わる運用を目指しましょう。
企業向けLINEスタンプの企画・制作はアソブデザインへ
企業向けLINEスタンプは、目的と配布方法を決め、使う相手に合ったセリフやデザインを考えるところから始まります。
自社らしいキャラクターを、日常の会話で使いやすい形にすることで、企業やお店に親しみを感じてもらうきっかけを作れます。
「キャラクターがないので企画から相談したい」「既存のマスコットをスタンプにしたい」「LINE公式アカウントやSNSと組み合わせて活用したい」とお考えの方は、アソブデザイン株式会社へご相談ください。
制作の目的やご予算、希望する配布方法を伺いながら、企業らしさが伝わるLINEスタンプの企画を一緒に考えます。